なゆくら、ひとりごつ

なゆくら、ひとりごつ

日々の出来事をマンガにして放出しています

保育園に落ちた当事者になった話

この話の続きです。

nayuclam.hatenablog.com

 

なんとか職と預け先(認可外保育所)を見つけ、働き始めることができた。預け先はとても面倒見がよく、最初は泣いていたばかりの娘にも笑顔が見られるようになってきた。

しかし次に頭をもたげていたのは認可園への転園について。今通っている園は小規模保育所といって0-2歳児が対象で、満3歳の4月までには転園しなければならないことになっている。


そんな中、通っている園が来年度の4月から認可園になるという知らせがあった。しかも今通っている子どもについては優先的に枠を確保してくれるとのこと。これで認可保育園に苦労せず通えることになる。

しかし問題はその3歳児になったときのことだ。運よくこのままいられたとしても、またほかの園に移らなければならない。

「だったら先延ばしにせず早いうちに転園したほうがいいのでは…?」

「いや、でも入れる確証ひとつもないし落ちたらどうするよ…」


脳内会議が繰り広げられ、両者譲らず一進一退の攻防。

安全第一がモットーの夫は小規模保育への残留を支持した。

 

熟考の末、小規模認可園を辞退し(夫を説得した)市内の認可園に移るという賭けに出ることにした。移ろうと思うに至った理由を列挙してみる。

 

・同世代の友達ともっと交流させてあげたい

(通っている園は同じ年齢の子が一人だけしかいなかった。もし転園するにしても3歳越えてからよりも幼いうちに合流したほうが場になじめるのでは…という勝手な思い)

・行事を経験させてあげたい
(今までもお誕生日会などはあったが、運動会や遠足、発表会などの規模の大きいイベントを経験させてあげたいと思った)

・結局問題を先延ばしにするなら今やってしまおう
(3歳児になったらちゃんと移れるのかな…ともやもやしながら通い続けるくらいならば今でしょ精神)

そう決めたものの、見学に行くと「4月受け入れの一歳児枠は今回2人ですね…でも在園児の兄弟さんで埋まっちゃうかも…」とか「仕事が6時まででお迎えが6時半ごろってことですか?それはちょっと…」みたいな園もあって、保育時間19時までって書いてあるけど実情は違うんだな等、雰囲気がわかってきて、希望園申請にあたってものすごく考えた。

 我が家のこと
・父母(両方フルタイム勤務)
・祖父母(全員職あり・片方遠方)
・現在認可外保育所通園中
・前年度から待機中

 


…結果、あっさり落ちた。

びっくりするほどあっさり落ちた。

あ、保育園問題ってこういうことかって何だかスゥーっと合点がいった。
自分の身に降りかからないとわかんないわ。昨年度、年度途中で申請をして不承諾通知をもらうのは予想通りなのでダメージは少なかった。でも今回正直望みはあると思っていたので、こんなにもスパーンと押し出されるとは思わなくて、頭が真っ白になった。

とりあえず4月からの娘の行き先がないわけで、この先どうすればよいのかわからず役所に電話してみたところ、今内定を出したようなものでこれから実際に入園するかしないかの希望が上がってきて最終調整をすること、とりあえずは5月入園希望として再度書類を出しなおしてほしいとのことだった。相当不憫だったのか、「なゆくらさんは、トップ集団にはいますから…」って言われた。

 

辞退する人とかいないでしょ、結局5月にも入れないでしょ、と若干やさぐれた気分にもなったりしたけれど、とりあえずは手を打たなければならないので、近所の断られ続けた認可外保育園に入園できるか問い合わせをしてみた。空いていた。

そうか、きっと通っている子たちが認可園に移れたのか…と思った。園内の見学と4月から通いたい旨を伝え、仮申込をしてきた。娘のものを入れていた猫のトートバッグを「これ、私も持っているの。かわいくて。」と言ってくれた優しい園長だった。


娘には申し訳ないという気持ちでいっぱいで、あのまま残るって言っておけばよかったのかな…などと考えて暗い気分になったりした。

 

数日後、娘を迎えに行く途中で着信があった。出てみると市の職員の方で、

「第二希望の〇〇保育園に辞退者が出たので、繰り上げでなゆくらさんに連絡をしています。どうされますか?」

 

「!!!!!」

 

「このまま入園の手続きをしてもよろしいでしょうか?」

 

「もちろんです。お願いします…!」


こんな顛末で娘の認可園への入園が決まった。

申込をしていた保育園には事情を話してお断りをした。「そういうことなら、本当によかったですね。」と言って送り出してくれた。


新しい保育園では先生の数も多くなり、同じクラスの友達も10人以上に増えた。関わる人数が多くなったせいか、娘は一層おしゃべりになった。昨年秋、初めての運動会で娘が演目を演じきった姿をみたとき、思わず泣いた。環境の変化で一番負担をかけたのは娘なのに、こんなにたくましく成長してくれて本当にすごいと思った。

 

働いていても保育園に入れない問題はやっぱり切実だ。そうやって各自治体が保育園を増やそうとしている中で「周辺住民の反対で保育園建設計画とん挫!」とか聞くと「うーん」と思ってしまう。

私は実家の隣に保育園があり、園児の遊ぶ声や歌が聞こえるのがデフォだったのでそれをうるさいと感じることもなかった。迎えに来る車がたくさんいたけれど、そういうものだと思っていた。

長年そこで暮らしてきて、急に保育園ができるということに不安を覚えるのはわからなくもない。声は確かに聞こえるし、送り迎えの車の混雑の問題だってある。でもその背景には何百もの家庭があって、みんな苦しい気持ちで保育園の空きを待っているのだと思うと、何とも言えない気持ちになる。

でもやっぱりこれって自分が保育園を必要とする側にいるからで、そんなことはどうでもいいんだって人側からすれば、ただの迷惑なのだろうか。確かに家の隣に墓地建設計画とかが進んだらちょっと「それは…」ってなるしな。そんな感覚なのかな。


とりあえず頭の中がまとまらないけれど、保育園問題、どうにかならないものだろうか…